
刑事とJK
第31章 体育祭
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〈それではここで、昼食時間を1時間取りたいと思います。皆さん熱中症には気をつけてください〉
「昼食なんざ、持って来てねぇぞ?」
『そんなことだろうと思って、ちゃーんと作ってきました~』
ゆうひはシートを敷いて、お弁当を広げた
「うまそう…」
お握りや、ちょっとしたおかず、デザートまで用意してあった
『召し上がれー///』
斉藤は食べていった
「やっぱり、んめぇ」
『ふふ、良かった///』
そこへ、友達が通り掛かった
「ゆうひちゃんとゆうひちゃんの叔父さん、カップルみたい!!」
ゆうひは喉に米を詰まらせかけた
胸をトントンと叩く
「オレとゆうひはカップルだからなー(笑)」
と、斉藤は友達に返した
『やめんか!!』
ゆうひは斉藤のあぐらをかいた足をシバいた
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さあ、午後はお待ちかねの父兄参加競技
アナウンスで競技の発表があった
〈父兄参加競技の中身を発表します。"二人三脚"です!!〉
グラウンド全体がざわざわし始めた
『二人三脚だって』
「んじゃ、一位取るか」
斉藤は腰を持ち上げた
『マジで?』
「やるからにはマジだろ」
周りの親子の中には、もう既に練習しているペアもある
ゆうひはそれを見て
『練習、ちょっとする?』
と言った
斉藤は了解した
