
刑事とJK
第31章 体育祭
〈続いては青組の演技でーす!!準備お願いしまーす!!〉
斉藤は必死にゆうひを探した
そして見つけた
やべえ…かわいい…///
青組の衣装は、女子はフリフリのスカート、男子はきっちりした紳士服だった
ゆうひはそのスカートを履いて、上は肩から腕までがごっそり抜けた服を着ている
つまり、露出度が高い!!
リボンを付けた二つぐくりの髪は、風になびく
ほんと…あれはずるいわ…///
斉藤は照れてしまい、パンフレットで目から下を隠した
曲が流れ出す
ゆうひの立ち位置はセンターの横。そこそこいい場所だった
みんな楽しそうに踊っている
斉藤も満足げに見ていた
しかし、
「あっ…」
と斉藤は思わず声を出してしまった
2曲目は男女で踊るペアダンスだった
ゆうひが…どこの誰ともわかんねぇ男と手を繋いで踊っている…
おい、てめぇ!!
ベタベタと触りすぎだっつーの!!
肩に手を置くなってこんにゃろお!!!
斉藤はいつの間にかパンフレットを握り潰していた
ジャーン
最後の決めポーズまで、きっちり踊りきった
拍手が鳴る
しかし斉藤は拍手しない
青組テントに戻ってきたゆうひは、斉藤に向かってピースした
だが斉藤はフンッとそっぽを向いた
ゆうひはツカツカと歩いてきて、斉藤の腕を思いっ切り叩いた
バッチンッ
と、良い音がした
「いっでえ!!!な、何すんだてめぇ!!!」
『無視すんなバカ!!!』
「別にした覚えねぇし!!」
『したから!!バカ、バカバカ!!バーカ!!』
遠くで見ていた友達は
「仲いいんだね…」
と呟いた
