
刑事とJK
第33章 真理子の結婚大作戦
「ゆうひ…ほんとにいいのか…?」
『うん…大丈夫』
ポチ
ドカンという音の後に、画面には〔GAME OVER〕の文字がでかでかと流れた
「ああー!!
だからさっき右だっつったじゃねぇか!!」
『なんでよ!?
あんたが迷ってるからあたしが選んであげたんじゃん!!』
ある土曜の昼間、斉藤は珍しく休みが取れたので
二人は斉藤宅で遊んでいた
テレビゲームで
主人公が分かれ道をどちらか進むのだが、それが本当に運任せで、さっきから同じステージで苦戦を強いられていた
『目、疲れた』
「休暇すっか」
斉藤は冷蔵庫からお茶を出した
ゆうひに渡す
『ありがとっ』
「はいよ」
その時、いきなりドアが開いた
驚いて振り返ると、真理子がいた
「おい、何だ突然…!?」
『真理子さん!?』
真理子は目を潤ませて、二人に抱き着いた
「うわ~ん、悔しいよ~!!」
『えっ?えっ?』
「どうしたんだよ!?」
斉藤はとりあえず真理子を床に座らせ、少し落ち着くまで待った
「…あのクソジジイ…
正貴を結婚させる気満々だよ…」
『え…
結婚!!!????』
ゆうひは大声を出した
「マジかよ…」
『待って待って…、結婚って、どういうこと!!??』
ゆうひは斉藤の顔を見た
そのゆうひの手に、斉藤は自分の手を重ねる
「お前も、落ち着け。
大丈夫だから」
『…うん…』
真理子は二人の様子を見て、話しはじめた
