
刑事とJK
第34章 いざ出陣
斉藤家の風呂は、藤野が言った通り温泉のような広さだった
自分のマンションの狭い風呂に馴れてしまったため、これだけ広いと変に気持ち悪い
お湯に浸かり、壁側にもたれた
「はぁ…」
ため息がでる
一体どうしたら、上手く事が運ぶのだろうか
父親に、跡継ぎを藤野にするよう説得し、尚且つ自分の結婚の話を諦めさせる…
「…難しいなぁ…」
斉藤は半分顔を沈め、ブクブクと泡を出した
すると、ガラララっと扉を開ける音がした
曇っていて誰が入ってきたのかわからないが、とりあえず藤野だろう
「藤野、お前さっき入ったばっかじゃねぇかよ」
しかし目を凝らして見ると、それは藤野ではなく、着物を捲り上げた千花だった
「!!!!
な、何入ってきてんだお前…!!!」
慌ててタオルで隠す
「お背中を、お流ししようと思いまして」
にこりと笑う千花は、特に恥ずかしがる様子もなかった
「なんじゃそりゃ…!!
いいって!!早く出てってくれよ!!///」
「そうでございますか…。
では失礼いたします」
そう言って千花は出ていった
「ほ…ほんと意味わかんねぇ…」
斉藤は頭の先まで湯に沈めた
