
刑事とJK
第36章 遊園地デート
ゲートをくぐり、遊園地の中に入ると、駐車場とは比べものにならないほどたくさんの人がいた
家族連れ、友達、修学旅行、カップルで…
みんなとても楽しそうな表情で、ゆうひもワクワクしてきた
『何乗る!?』
「あれ」
斉藤は上を指差した
ゆうひも上を見上げる
『……』
「乗ろー」
『あたし、垂直に落ちるやつは苦手…だし…』
黄色く塗装されたアトラクション…
上まで上がり、真下に落ちていくやつです…
「今日は全部制覇すんだから、行くぞ」
斉藤はゆうひを引っ張って連れていった
『せ、せめてワンクッション置かせて!!
いきなりはダメ!!』
「駄々こねんなー」
〈それではお手元の安全レバーをお引きください〉
頭からガシャンとレバーが下りる
…結局乗せられてしまった…
係員がレバーがしっかり固定してあるか確認し
〈それではいってらっしゃい!!〉
の声を合図に、ゆうひたちが乗っている所は上にのぼりはじめた
『こ、これはダメ…ダメ、斉藤のバカ~』
「るっせぇなー、ちっとは落ちつけ」
斉藤はレバー越しにゆうひを覗き込んだ
『ああぁあ~、高いよ~、落ちたくないよ~
死ぬ前にもっとおいしいもの食べとけばよかった~』
「わかったわかった」
ピタッと乗り物が止まった
『…ぃ…
ぃいやああああああああああああああ!!!!!』
座ったまま真下に落下していく
「ヤベー!!」
隣から斉藤の楽しそうな声が聞こえるが、今はそんなことどうでもいい
『あああっうわ!!』
一旦乗り物は止まった
その反動で頭が投げられた
『…はぁ…』
と息をついたのもつかの間、再び落下していった
『きぃゃああああああああああ!!!!!』
「ああー、やっべぇな!!
マジおもろかった!!!」
斉藤は興奮していた
しかしゆうひはグッタリ
『…吐く…』
「次はあれな!!」
高い高いジェットコースター…
『…はーい…』
