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刑事とJK

第36章 遊園地デート



―――――――――――



『じゃあ次は、コーヒーカップ!!』


ゆうひはだいぶ絶叫系にも馴れてきて、テンションが上がって来ていた



「おう」



しかし、斉藤は少し疲れてきていた



二人はコーヒーカップの中に座った



「やっとマッタリしたもんに乗れたなー」


斉藤はフゥと一息ついた


『何言ってんの?』



「は?」



『コーヒーカップは回してなんぼでしょう』


ゆうひは、それはそれは楽しそうな顔をした



「…」



〈それではレッツローリング!!!〉



コーヒーカップが動き出し、ゆうひは手前のハンドルを握った


『いきま~す』



ゆうひはそのまま、ごいごいとハンドルを回していった


回転速度が上がっていく



「…あんま回すと、酔うからよ…」


『大丈夫!!』


さらに早く回転していく



「お、い、…んな回すな…」





一秒ごとに同じ景色が見える




おそらく、ゆうひと斉藤のコーヒーカップが一番速く回っていた
















ようやくコーヒーカップは止まった



『ああ楽しかったー!!
ねぇ斉藤!!』



「…話し掛けんな…」



斉藤はつらそうに上を向きながら、ふらふらと出ていった















二人は一旦ベンチに腰を下ろした



『治った?』



「気分わりぃ…」



前屈みになる斉藤の背中を、ゆうひは優しくさすった



『張り切りすぎちゃった、ごめんね』



「張り切りすぎにも程があんだろ…」



『えへへ~///』




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