
刑事とJK
第42章 バイト
ってかよ…
バイトってこれ、何のバイトなんだ…?
この診察ごっこを、他の男にもやってるってことか…!!??
『患者様、どこか痛いところはありませんか?』
「あのなーゆうひ…こんなくだらねぇこと、さっさと止めろ」
『津森さん、この患者さんはもう帰るみたいです』
ゆうひは津森の方に顔を向けた
「わかったわ、じゃあお帰しして」
「おい、人の話を聞け…」
ゆうひは手を出してきた
「…何の手だ?」
『診察料、500円いただきまーす♪』
何だとこの女ども…!!!
「っざけんな、誰が払うか!!」
『払わなかったら犯罪ですよ?』
「そっちが詐欺なんじゃねぇか!!」
すると津森は斉藤の前に立って、一枚の紙を見せた
「…?」
「ちゃんと中島刑事科室長の許可が下りた、商売なんだけど?」
紙には"中島"とサインしてあった
「知るか!!
一体何の商売だ!!」
「ワンコイン健康診断よ。
収入の半分はゆうひちゃんのバイト代になるわ」
「これのどこが健康診断だ!!
聴診器当てただけじゃねぇか!!」
「まだ続きはあるわよ。
あなたがもう帰るって言ったんでしょ?」
「……、…オレはまだ帰るなんて言ってねぇ…」
「あらそうなの?
ダメじゃないのゆうひちゃん、勝手に患者さんを帰そうとするなんて」
『ごめんなさーい、この患者さんの態度が若干腹立ったもんで』
ゆうひはニコニコと笑った
「てめぇな…」
『では患者様、次の診断に移りましょうっ』
ゆうひは斉藤の手を引っ張って、カーテンで仕切ってある部屋に連れていった
