
刑事とJK
第7章 馬鹿
「なんで…お前こんなとこにいんだよ…?」
体は動かさずに、目だけでゆうひを見る
『あんたこそ…なにボロボロになってんのよ…』
「ははっ…
こいつら、伸びちまってるな…許してやってくれよ…」
『なんであんたがそう言うの?』
「神の鉄槌はもうくだりましたんで」
斉藤はケラケラと笑った
『…馬鹿よ』
「あ?」
『あんた…馬鹿よ…馬鹿…バカ…』
ゆうひの目は潤んでいる
「心配、してくれたのか…?」
『するわけないじゃん!!アホですか、あんたアホですか!?」
バシッと頭を叩く
「ぎゃああ!!」
『あぁ!!ごめん!!血が出てんの忘れてた!!』
慌てて斉藤に触れ、気づいた
『…熱い?』
顔も、吐く息も異常に熱かった
『熱あるんじゃないの!?』
斉藤はゆうひの手を払いのけた
「ねぇよ」
『信じらんない、こんな熱持って5人も相手してたの!?』
「ねぇってば」
『うっさい!!』
ゆうひは斉藤を一喝した
斉藤は小さくなった
