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【リレー小説】ルイーダの酒場

第25章 家族の絆

イワハシのツッコミに、パームは得意げに胸を張る。

「どうやら魔法戦士となった俺のハンドパワーはよりハンドパワーアップされていて、このアンリ姫の、謎肉よりも謎な言語が手に取るようにわかるようだ」

「お前のハンドパワーって、マジすげぇのな」

イワハシが尊敬していると、

「ポコペンパコピン、ヒーコラヒーコラバヒンバヒン、オッポロゲーのヘモグロビン」

アンリはまた謎言語を発する。

「今のは……なんて?」

イワハシがパームに問うと、

「パーム様。『ヤス様&ヒロ様』のYouTubeで拝見してから、ずっとお慕いしておりました。実際にお会いできるなんて、夢のようです。
凛々しいだけでなく、ノリの抜群のよさに安心いたしました。あなた様なら、アリアハンをきっと救ってくださるでしょう」

「ええっ? ホントかよ、パーム。お前、めっちゃ脚色してねぇか?」

疑いの目でパームを見るイワハシだったが、姫がまた喋り出したので、それ以上は口をつぐんだ。

「圧縮サトージロー、トットトゴーアウェー、チトテンシャンプリッ」

「なんか今、俺の悪口のように聞こえたんだけど……」

ムッとしたイワハシをパームは「気のせいだ」となだめ、ハンドパワーで翻訳した。

「もう、思い残すことはございません。
私の形見を差しあげます。

さあ、お別れです。
みなさま、ご武運をお祈りいたしております。

んげっ」


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