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小さな花

第9章 Rains and hardens




「あっ…ん、だめもう…っ――ッ…」


夜空の下でセックスしている状況に、自分でも驚くほど感じてしまう。


私は、シンくんの大きな肉棒が挿入されると同時に果ててしまった。


びくんびくんと何度もおこる痙攣を待ってから、彼はゆっくりとピストンを始めた。


「シンく…ん…っまだ、待って…あぁんっ」

「なんで?もう無理。待てない」


「だって、また…んっぁあっ」

「何回でもイけよ。ほら…っ―――」


絶妙なスピードで腰を動かすシンくんが、興奮したように大きな息を吐く。


両手を絡ませ、見つめ合って何度も昇天した。






熱い星が私の乳房に放たれ、彼はティッシュでそれを拭うとドサッと隣へ倒れ込んだ。


他の女の人にもこんなふうにしてるとしたら…すごく嫌だ。


自覚できるほどはっきりと、独占欲が滲み出てくる。



「シンくん」

「んー?」


「前にエッチしたとき…もうカズヤくんとはするなって言ったじゃん?」

「そんなこと言ったっけ?」


「んもーっ!言ったもん!!」

「あーはいはい、言ったよ。それが?」


シンくんは寝転びながら、子供をあやすように私の髪を撫で続けている。


「それって…なんで?」

「なんでってお前。…そりゃあ、あれだろ。俺とした次の日にあいつとして、またその次の日に俺としてたりしたら、気分わりいじゃん。」


「え~、そういうことなの?」


独占欲とか、そういう意味じゃなかったんだ。


頭のどこかで分かってはいたけど、なんか落ち込む。







翌日はコテージ近くの神社で初詣をして、おみくじは大吉だった。


凶を引いたシンくんは笑いながら「交換しよ」とふざけていた。




「お前さ」

「うん?」


山梨からの帰り道、もうすぐ萌木商店街に着く。


「昨日、変なこと聞いてきたけど」

「…うーん?…カズヤくんの事?」

「そう」

「…うん?」


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