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嵐びーえる。

第18章 歌詞物語④

気づくと、頬に温かいものが流れていた。

拭ってもぬぐっても止まらない涙。


A「ナキムシ」

目を真っ赤にして笑う君に、

S「貴方もだよ」

と言い返す。

そんなくだらないことが幸せで、心が楽になった。


S「アハハ」


声を出して笑うと、びっくりした顔をしつつ、一緒に笑ってくれる。


やがて君も本気になりだして、笑い声はしばらく続いた。




いつもみたいにふざけたことを言い合う。



A「あー、やっと翔ちゃんが帰ってきてくれた。懐かしいなぁ」


S「そんなこと言わないでよ」




ここにある今を握りしめて、君と生きていたいから。



S「ごほっごほっ」




止め処なく溢れる涙を放っていたら、酸素が足りなくなってしまったようだ。




A「ほら、息吸ってー、吐いてー」



咳き込む僕に、慌てた様子で相葉くんが声をかけてくれる。
生きている、という実感が体中を駆け巡る。



少し離れたところで手を伸ばす君のもとへ、一歩一歩歩いていく。




ああ、これでいいんだって、安心できた。


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