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嵐びーえる。

第18章 歌詞物語④

A「大丈夫なんて言わないでよ。その言葉が、一番翔ちゃんを消してくから。俺は、それが一番怖いから」

そう言って、翔ちゃんのばか!と叫びだす。

S「相葉くん?どうしたの?」


A「翔ちゃんも叫ぼうよ。俺らがここにいるっていう証」


ニヒヒと笑う相葉くんに、僕は相変わらず見惚れてしまう。



ふと、その横顔に涙が流れた気がした。


いや、流れている。

その様子に、人間という生き物の強さと、そこに秘めた弱さを感じた。


A「俺はさー、泣いてもいいと思うよ?恥ずかしいことなんかじゃないし、むしろいいこと。明日がある人にしかできない、明日への合図だから」

なんてね。

顔を赤らめそっぽを向く君。


昔は泣き虫だった僕を思い出す。
泣いて求めて転び、また泣いて。
僕はそうして大人になって、やがて泣くのを我慢するようになった。

その代償として、心から笑えなくなっていた。

いつもどこかで一歩引いてしまい、本心を表に出すのを恐れてしまう僕。





気づいたら、心を許せる友人は一人もいなくなり、僕は独りになった。




怖い。







そう思うと、周りが急に真っ暗に感じた。




もがいてももがいても、メンバーに、そして君には届かない。


A「翔ちゃん、行こう」



その時、相葉くんの手が差し伸べられた。

その声は痛いほど優しい。

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