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惑星ミラーミラー

第3章 〜新たなる相棒~

(4)


遠くに大きな光が見え始めて数時間


ようやく大きなブロックに辿り着いたようだ


それでも徒歩ではまだまだかかるだろう



氷の惑星ミラーミラーは分厚い氷の地表に覆われた惑星


氷を削った地下深くに巨大な空間をいくつも作り上げ、そこを生活ブロック、物流ブロック、商業ブロック、そして採掘ブロックにしていく


ブロックとブロックの空間同士は細い通路で結ばれ連絡シャトルトレインが人々のインフラとなっていた


図解で見るとまさに〈アリの巣〉だ


凍結惑星の一般的な開発だが、たまにメタンが出ると全てが遮断され大きな事故になることも少なくない


だが完全な氷惑星であれば、地表の氷を溶かすだけで水や酸素を得られるのでガス惑星の開発よりかなり安いコストで利益が得られる


エネルギーも地下深くに水蒸気発電所があり、それを直接ケーブルで資源活用したり、より安定性の高い状態、固形のソリッドステート・バッテリーとして運用されていく


特にミラーミラーは純ソリッド鉱の産地であったために当時の開発は大掛かりなものだったに違いない


だが、それも過去の話し

取り尽くされた鉱山からは純度の低いものばかりが採掘されるようになり、ゴールドラッシュの時代は終わったのだ


残った資源はどこにでもあるような低価格での取り引きされるものばかり


こうしてミラーミラーは棄てられた


ソニアたちが見つけた職員寮はあくまで物流ブロックの職員用でさらに地下には多くの生活ブロックが点在してそうだ


ソニアたちは確実に次のブロックに近づいていた……



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