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惑星ミラーミラー

第3章 〜新たなる相棒~

(3)

ソニアとエーイレブンのふたりは地下の連絡通路を歩いていく


本来は点検口のような場所だ


ガレキが無いだけマシだが、いつまでも宇宙服で歩き続けるのは苦労する


「結局、宇宙服を着てるんなら、地表を歩いても良かったんじゃねーの?」



「……どこから放射能濃度が濃くなるかわからないんだから仕方ないじゃない!


 そういうんだったら職員用のシャトルトレインでも動かしてよ!」


「それこそ架線がどうなってるかわかんねぇのに脱線でもしたらどうするんだよ」


「この先の施設に着いたらまずシャワー浴びるからね!すぐに電源入れれるようにしておいてよ!その時になってもいちいち言わせないでよね!」


「出発前にもシャワー浴びてたじゃねーか!

 それよりここに来てからシャワーの時間が長くねぇか?

 以前のアンタのシャワー時間は平均35分40秒だったが、今は58分20秒になってるぜ?」


「……そんな平均値を記録するな」


「心配しなくてもあと半日で商業メインの施設に出るさ!そこで羽根を伸ばしな」



「まだ、半日もかかるのか!ほら、あの点検作業用のゴンドラを使おうよ、絶対ラクだって!」



「……いや、さっき通過したゴンドラも確認したんだが、おそらくアレを動かしたら〈這い虫機〉がやってくるぜ!

 ヤツらの這い廻った跡があったからな

 出来るだけオートマシンは動かさずに歩いたほうがいい」


「……うげぇぇ、アイツらの巣の中を歩いてるの? 私は丸焦げ、アンタは解体されてパーツ獲りされてしまうね」


「今のオレのクソみたいなパーツで良かったらいくらでも渡すけどな!

 オレも商業施設に着いたらバージョンアップさせるぜ」


ふたりは長い通路をひたすら歩いて地下へ降りていくのだった……






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