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妄りな昼下がり(仮)

第7章 混ぜたら危険。雪vs母

雪と成の住む、市外にあるm喫茶は車で20分程かかる場所だった。
雪も成もお互いに、一言も発さず沈黙が流れた。
成の軽バンで流れる、FMラジオが虚しく時間だけを伝える。冷水でもかけられたような雰囲気に雪は逃げ出したくなる。だけども向き合っていかなければ、初めての大きな罪悪感が雪の心グルリと掴んで、離さない。
もう少しで、m喫茶に着く頃で、成がポツリと言う。

「お前の母さん、いつもあんな感じなん?なんか、話し通じん人?」

話しが通じないのは今に始まった事では無い、雪はこくりと頷く。

「そうか、親子と言え、色々あるわの。」

雪は前々から疑問に思ってた事を成に聞く。

「成のお父さんや、お母さんは?どんな人なの?」

そう聞くと成の顔が分かりやすく曇った。成が舌打ちをする。

「お前に言ってなかったよな?俺のおとんと、おかんは,,,」

そう成が言いかけたとこで話しは中断となる。
もう続きが聞けそうな雰囲気ではない。どんどん雪の動悸が早くなってくる。あの分からず屋の母と話すのに気が重すぎて。車のエンジンを止めて、成と雪は車のドアを開ける。

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