幼なじみとSEX×5 〜ダメだとわかりながら抗えないカラダ〜
第6章 【Chapter6/理想のラブドール】
しかし、このメンバーであっても目立つ。
皆、180センチ越えで背が高いし、オシャレだし顔面偏差値もかなり上。
その中に混ざる私は157センチとなんとチンチクリンな。
「紘子、これ見てみ、めちゃ可愛くない!?」
普通に声掛けて呼んでくれるけど、同じ観光客の女子たちの目線奪っちゃってる3人だからそれとなく離れて歩く。
いち早く気付いた京ちゃんが私の手を取り「どうした?」って覗き込むから目の前に置いてあったひょっとこのお面で顔を隠した。
「だって……京ちゃんたち格好良過ぎて私なんか場違い感半端ないもん」
あぁ、可愛くないこと言ってる。
拗ねてるとか格好悪い。
京ちゃんは笑ってるんだろうけど結構な深刻問題。
今更ながら京ちゃんと釣り合ってない事に気付く。
優しく「紘子」って呼ぶの暫く禁止して良いかな。
お面外せない。
今絶対ブサイクだから。
「俺、それ買おうかな」
えっ!?ひょっとこだよ!?
ていうか私も着けちゃってるから買い取りだね。
黙っていたらお面越しにキスされた。
ちょっと待って、絶対他の人に見られてるよ。
「よし、買ってくるね」といとも簡単にお面を取られてレジまで行っちゃった。
慌てて追いかける。
「待って、私が払う」って言ったのに全然譲ってくれなくて余計惨めになって。
「これ見る度に紘子が勝手に拗ねちゃってた可愛い姿思い出すじゃん、旅の良い思い出だよ、安い安い」
で、京ちゃんが着けちゃうんだ。
イケメンなのにお面被っちゃうから思わず吹き出した。
指を絡めて手を繋ぎ
「俺、紘子が笑った顔めちゃくちゃ好きなの忘れないで」ってお面で隠してキスしてくるんだもん。
全然隠れてないからひょっとこにゆでタコ状態のカップルとなった。
今、私に着けさせてよ。
恥ずかしいよ。
「照れてる」ってからかわないで。
気を遣ってくれたのか、少し離れて歩いてくれてるいっくんとカズくん。
早くも逆ナンに遭っていて大変そうだなって思ったけどちゃんとスマートに断っていた。
「俺の傍から離れるなよ?紘子と旅行来た意味ないじゃん」
ひょっとこに言われても。
笑いを堪えて「わかった」と答えた。
ズルいな、それ。
何でも許せちゃう。