幼なじみとSEX×5 〜ダメだとわかりながら抗えないカラダ〜
第4章 【Chapter4/抑えきれない欲情】
髪を見て「全部任せてくれる?」と即座にハサミを滑らせていく。
真剣な目つきに何だか全然違う人に見えてきた。
髪質とかクセも一発で当てちゃうし、私に合うスタイリング剤やお手入れの仕方なんかも教えてくれた。
「はい、終了、どうですか?」
鏡に映る私はまるで別人ってくらい変わってる。
本当ベタな「これ、私…?」て言ってしまうほどだ。
毛先も緩く巻いてくれて流行りなのかな、シースルーバンクの前髪になってる。
もっと可愛いワンピースでも着てくれば良かった。
がっつりオフィスコーデだよ。
ありがとう、と満面の笑み。
「これからご指名頂けますか?」
「勿論!遼ちゃん凄いね」
「あのさ、この後ご飯でもどう?俺もう仕事あがりなんだよね」
「そうなの?じゃ、お礼に奢るよ」
「いや、良いよ、俺に奢らせて、切らせてもらったし、急だったし、そのお礼も兼ねて」
「あ…………はい」
甘えて良いのかな。
ひとりで帰ってご飯食べるつもりだったけど誰かと食べれるならその方が寂しくはない。
支度を待ってる間、サロンの前で京ちゃんにメッセージを入れた。
(久々に遼ちゃんとバッタリ!髪切ってもらったよ〜ご飯だけ食べて帰るね、仕事頑張ってね)
ちょっと淡々としすぎかな、とも思ったけどすぐに遼ちゃんも来てそのままご飯をご馳走になった。
和食とイタリアンを融合させたオシャレ居酒屋に連れてってもらってその美味しさにびっくりした。
会社の近くなら通いたいほどの味。
半個室みたいな席だったけど、少し……いや、かなり最初から隣にベッタリくっついて離れない遼ちゃんに戸惑いも見せつつ美味しいカクテルを楽しんでいた。
「この辺から内側に巻くと良いよ、コテ持ってる?26ミリがオススメ」
そうやって色々と髪に触りながら酔った口調でアドバイスしてくれるんだけど時々トロンとした目で顔が近い。
その都度距離を保って話題を変える私に押しては引いて作戦を連発してる。
5人の中では一番控えめなはずだったのに大人になった今は頑張ってグイグイきてくれている気がする。
話題はコスメになって「紘子にメイクしたい」って言い出したら聞かなくなった。