🌹密会🌹
第13章 🌹あとがき🌹
【解説】
②「俺は他の女を想像しながら、お前を抱く気は更々ないが。それでも不満か?」
耳元で囁かれた、まるで意中の女を口説くような甘い台詞に私の心臓は轟くように躍った。
この台詞は、彼の自宅に到着した時、婚約者の話題が出て、同棲はしてないけど連絡はこまめに取り合っている、いもしない彼女の存在に嫉妬してしまった美月ちゃんに対し、黎一さんが囁いた言葉です。
嫉妬された事が嬉しくて、意中(美月)の女を口説いているんだなって意味に確定します(笑)
ちなみに、これを言われた後、美月は日比谷教頭を女を手玉に取る悪い男、自分はそんな男の虜になりつつある馬鹿な女。と感じています。すれ違いが生じています。
③ 「大体は把握した。私がこの教師の役を演じるのは容易い事だが、一つ気掛かりな事がある。」
「...な、何でしょう?」
「容姿は申し分ないが、この生意気な小娘の役を演じるお前が想像出来ない。」
「...え」
「そんなに驚く事か?この女とお前の性格は対照的だろう。出来るのか?」
美月が書いた夢の詳細を読み終えた後の日比谷教頭と、彼女の台詞のやり取りです。
その後彼、「淫らに教師を誘う方が適任じゃないか?」と馬鹿にしてますが、実は彼、少し心配もしています。
ちなみに、黎一さんがこの教師の役を演じるのは容易いと断言出来た理由は、他ならぬ美月の頼みだったからです。