🌹密会🌹
第10章 🌹March(終章)-1🌹
ネオン輝くラブホ街を黒崎の手にひかれながら、一見ビジネスホテルに見えそうなラブホに美月は足を踏み入れる。
フロント清算を済ませると、鍵を貰って一番グレードの高い個室へと向かった。
ドアを開けて、扉が閉まるか閉まらないかのギリギリで、黒崎は美月を壁に押し付けると、彼は彼女の唇を強引に奪った。
胸を押して、抵抗の意思を見せようと思ったのに、唇を離される頃には、彼の舌技にすっかり翻弄されていた。
「どうする?美月ちゃん。」
黒崎は悪戯っぽい笑みを見せた。
「最後までして。」
美月は小声でそう言うと、彼の背中に腕を回した。最後まで行為を行うのか否か、こちらに選択肢があるというのに、美月は彼との続きを望む以外、その時は考えられなかった。