シャイニーストッキング
第5章 絡まるストッキング4 和哉と美冴1
1 再会
「和哉くん悪い、レジ頼めるかな」
「あ、はい」
本当は今夜はバイトではなかったのだが、当日欠勤が出て、急遽頼まれてバイト出勤をしていた。
どっちにしろ大学は夏休みなのだが、僕は実家には帰らないでいた。
そしてこれといった夏休みの予定もなかったので、こうした代打バイト出勤は構わないのであるが、なぜか今夜は平日の木曜日の夜にもかかわらず忙しく、また、人手が足りずに僕はキッチンと掛け持ちしながら、バタバタと仕事をしていたのだ。
このファミレスチェーンは実家近くにもあって、僕は高校二年生の時からバイトをしており、大学に入学してからも敢えてこのファミレスチェーンでバイトを続けていたのだ。
なぜなら全国チェーン展開しているファミレスだから、バイトマニュアルは全国統一であり慣れているからという単純な理由からである。
そしてもう一つの儚い理由もあったのだが、それはほぼ現実的ではない、本当に儚い理由ではあった。
その儚い理由もそろそろ大学4年生となり卒業が見えてきてほぼ諦めてはいたのだが、新設されたこの土地に最後の望みを少しだけ持って新規オープンのバイトスタッフとして移動してきたのである。
だが、やはり、儚い理由、儚い希望であったという事の現実を痛感し、最近は完全に諦めていた、いや、既に脳裏からその希望は消えつつあった。
ま、世の中は、現実はこんなもんさ…
既に希望は諦め、いや、達観の境地になっていたのだ。
それに現実は大学卒業後の進路の悩みの方が切実であり、二つの選択肢から夏休み終わりには選択しなくてはならなく、それが今は一番の悩み、いや、最初の人生の岐路を迎えていたのである。
だから本当に儚い夢と消えつつあった。
そしてバタバタと仕事をしていてレジを頼まれたのだ。
下を向いた女性が一人、レジ前に立っていた。
「ありがとうございます、280円ですね…」
伝票を確認し、そう告げる。
そしてその女性は財布から小銭を取り出しトレイに置き、そして、何気なく顔を上げたのだ。
あっ、えっ…
ドキドキドキドキ…
「あっ…」
ドキドキドキドキドキドキドキドキ…
急激に胸が昂ぶってきた…
「和哉くん悪い、レジ頼めるかな」
「あ、はい」
本当は今夜はバイトではなかったのだが、当日欠勤が出て、急遽頼まれてバイト出勤をしていた。
どっちにしろ大学は夏休みなのだが、僕は実家には帰らないでいた。
そしてこれといった夏休みの予定もなかったので、こうした代打バイト出勤は構わないのであるが、なぜか今夜は平日の木曜日の夜にもかかわらず忙しく、また、人手が足りずに僕はキッチンと掛け持ちしながら、バタバタと仕事をしていたのだ。
このファミレスチェーンは実家近くにもあって、僕は高校二年生の時からバイトをしており、大学に入学してからも敢えてこのファミレスチェーンでバイトを続けていたのだ。
なぜなら全国チェーン展開しているファミレスだから、バイトマニュアルは全国統一であり慣れているからという単純な理由からである。
そしてもう一つの儚い理由もあったのだが、それはほぼ現実的ではない、本当に儚い理由ではあった。
その儚い理由もそろそろ大学4年生となり卒業が見えてきてほぼ諦めてはいたのだが、新設されたこの土地に最後の望みを少しだけ持って新規オープンのバイトスタッフとして移動してきたのである。
だが、やはり、儚い理由、儚い希望であったという事の現実を痛感し、最近は完全に諦めていた、いや、既に脳裏からその希望は消えつつあった。
ま、世の中は、現実はこんなもんさ…
既に希望は諦め、いや、達観の境地になっていたのだ。
それに現実は大学卒業後の進路の悩みの方が切実であり、二つの選択肢から夏休み終わりには選択しなくてはならなく、それが今は一番の悩み、いや、最初の人生の岐路を迎えていたのである。
だから本当に儚い夢と消えつつあった。
そしてバタバタと仕事をしていてレジを頼まれたのだ。
下を向いた女性が一人、レジ前に立っていた。
「ありがとうございます、280円ですね…」
伝票を確認し、そう告げる。
そしてその女性は財布から小銭を取り出しトレイに置き、そして、何気なく顔を上げたのだ。
あっ、えっ…
ドキドキドキドキ…
「あっ…」
ドキドキドキドキドキドキドキドキ…
急激に胸が昂ぶってきた…