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シャイニーストッキング

第8章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一


 これまでのお話し…

 1997年8月8日金曜日

 ついに某保険会社の吸収合併の正式発表が記者会見というカタチで行われた。
 そして大原浩一はその新たに完全子会社化した保険会社へ、本社の直属の上司である山崎専務の執り成しにより、執行役員として経営参画する事となった。
 だが、これはあくまでも今や本社の一番の派閥である松本副社長派のナンバーワンの山崎専務の傀儡としての執行役員といえるのである。
 だが、大原浩一は現時点ではこの立場を素直に受け入れ、そしてそれが自分の出世イコール今や最愛の彼女である佐々木ゆかり部長のこの先のキャリアアップに通ずる事に繫がるのだ…と、開き直っていた。
 そして吸収合併により、新たにこれからの新しいカタチとなる初めての目論見といえる『新規事業計画』である新保険会社を立ち上げる責務を受け、それを佐々木ゆかり部長の手腕に委ねる、また、従来業務であるコールセンター事業部に於いても紆余曲折はあるのだが、新たに大きな新規業務案件を並行して進めていく運びとなったのだ。
 その二つのビックプロジェクトといえる大きな業務の成否はやはり全て佐々木ゆかり部長の手腕に掛かる事となり、その後ろ盾として大原浩一が全責任を負うのである。
 だかそれは、その成功は、大原浩一本部長自身と佐々木ゆかり部長の更なるキャリアアップへと繫がり、それを礎として、山崎専務の傀儡から脱出をし、新たな階段を彼女と共に登る事の為なのだ…と、密かに心に誓うのだ。

 本13章はそんな本社では大原浩一本部長、そして吸収合併した保険会社での執行役員がいよいよ『お盆休み』という9連休の長期休暇を目前に控えた1997年8月8日金曜日からの続きのお話しとなります。

 大原浩一本部長を巡る
 佐々木ゆかり部長…
 蒼井美冴コールセンター主任…
 そして銀座クラブ『ヘーラー』ホステス松下律子…
 この3人の女達が彼にどう絡まっていくのか?
 そしてこのお盆休みをどう過ごしていくのか?
 この辺りがこの13章のストーリーの中心の流れとなっていきます。

 そしてストーリー構成としては757ページまでが主なお話しの流れとなり、時系列の続きとしては902ページからの流れとなります。

 ゆっくりとお読み頂いければ幸いです。
           

            悠里



 

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