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第2章 小学6年生

おばさんが近付くと、おばさんは、

「あらあら、びっしょり濡れちゃって!大丈夫だった?だから傘持って行った方がいいって言ったじゃない!」

と笑顔で僕と妹に傘を渡した。

妹は、傘を広げながら、

「でも、楽しかったよ。こんなことないもん。」

と、変わらずテンション高めに言った。

妹は、傘をさした後、胸をさりげなく袋で隠した。

おばさんは、

「もう傘必要なかったかもね!あれ?隆(たか)君は、元気ないのね?濡れちゃって寒いかな?早く着替えないと……。」

と言った。隆君とは、僕のことで、今更だが、僕の名前は隆之というのだ。

僕は、

「寒くはないです。ありがとう。」

と言って傘を受け取りさした。







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