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ヌードモデルかんさつにっき

第1章 観察

大学のゼミ室で仕事をした。

人体の観察。
動きの把握。

服があると分かりにくい、それだけの理由で真っ裸にされた私。

──四つんばいは、そんなに重要なポーズなのだろうか?

芸術作品は皆無(個人の感想です)なのに、人体デッサンの授業ではほぼ毎回、犬みたいな姿勢にされる。

今日は、新兵器のレーザーポインターが使われた。

一応、モデルに手を触れることは禁じられているからだけど、レーザーは未経験の試練だった。

初老の教授が私の肌に赤い点を当て、見るべきポイントを強調する──光点はおっぱいに集中した。四つんばいのときのバストに。

見られるのがヌードモデルとはいえ、
こんな乳房に視線が集まっているのかと思うと、冷静を保つのに苦労した。

すでに乳首が勃っていたのが救いだ。
バックスタイルにされてから感じた、と思われたくはなかったから。

乳房は、そのあとも、伏臥上体そらしや、仰向けで体をよじった時の変形の様子を観察されるなど、さんざんに苛められ、
レーザーの餌食となった。

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