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夢魔

第5章 永劫の楽天地



「すごくいい……ミーシャも?」


リュカがそう囁きながら、必死に素直な頷きを返すミーシャの体を開いていく。

うねる襞に誘われるまま段々と深く、自分の性感帯を腟内に擦り付け同時にミーシャを探っていく。

彼女の鳶色の瞳に恐れや苦痛は無かった。
その目の縁からは快楽による涙が流れ出ていた。


「ナカが感じるんだろう? ミーシャの事は俺が一番分かってる」

「ん、……ん…ふ、あぁあっ…リュカ、ん。 感じ…る」


────たまらない


(他の女とは比べ物にならない)


この哀れな妹は知らない。

彼女に植え付けた男を喜ばせるための性技。
意思に反して男を求めてしまう体。

「現実かと思われる淫夢に蝕まれ続けると、どうなると思う……?」

一族の中でも毛色の異なる彼に、元々魔力の高い父親と妹のミーシャが不信感を持っていたのは分かっていた。
思春期でとりわけ感受性の強いミーシャは、リュカを毛嫌いしていた。

ミーシャの胎内に結んだ淫術。
自在に夢に入り込み姿を変えて彼女を犯す事。
リュカは物心がつく頃に気付いていた。
彼らと違い、自分には唯一ではあるがそんな能力しかない事を。

「ただし、弱った精神は夢と現実の境界が曖昧になっていく」

最初はただの遊びだった。
もう数年もすれば彼女は美しい女になり、知識だけは豊富にある俺の元で学べば優れた術者にもなるだろう。 そんな事も思っていた。


ミーシャを離せなくなったのはリュカの誤算だった。

大人しい人形程度と思っていたミーシャが自分に怒りをぶつけてきた頃からだ。
輝かんばかりの瞳で、偽りのない自尊心を保とうとしてきた彼女に驚き怯んだ。

二人で暮らす気も、夢の中で散々弄んできた彼女が成熟するまで待つ気も最初は無かった。


けれど今は違う。
毎朝に彼女の寝顔を見ては感じる満ち足りた幸福感。
そして体を重ね堕ちて溺れても尚、虚ろに染まり濡れるこの瞳のなんと美しい事か。

加えて引き寄せては柔らかに受け取り、奥を責めると亀頭を締めて狭まって、そのまま微弱な律動を繰り返しながら男を引き止めてくる。
これは自分が育てた彼女の名器に他ならない。


「これからは毎晩お前を抱いてあげる」



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