夢魔
第5章 永劫の楽天地
「……っれしい、リュカ……あ、愛して…」
「ああ。 子宮が赤ちゃんを欲しがって降りて来てる。 ミーシャにも分かる?」
リュカが彼女の脚を両肩に乗せ、前屈みになってややペースを落とした。
複雑な膣襞の中に長く太い熱の塊を限界まで挿入してから、ねっとりと尖端で描くようにその部分をこりこりと捏ね回す。
「ぁあッう…当たっ、そこ…ぉっ ひぃ、壊れちゃうよおっ」
思う存分に自分の先走りを塗り込み満足したリュカはもう何度か堪えていた射精欲を解き放つため、仰向けのミーシャの体を深く折り曲げその上に覆い被さった。
「ぁぁあ! うぅっ…い、いぐぅ!!」
垂直に打ち下ろした時、ぴゅうっと噴いた彼女の体液が彼の腹を濡らした。
激しくなるピストンがミーシャを更に壊していく。
言葉にならない声をあられもなく叫び、首を左右に振り続ける。
その肉壺にどちゅどちゅ突き込むたびその足先が忙しなく空を切る。
扱きあげてはうねり引き込まれそうになり零れそうになる滾り。
リュカは唇を引き結んでそれを耐え、限界にまで高めていった。
「あッミーシャ、……出るっ…く、う!」
精が零れるのを惜しむ様に深くに押し付けたまま。
未だ破瓜の証を滲ませ打ち震えるミーシャの中に、迸らせる。
それが萎えるまで待ってから自身をずるりと引き抜くと、ピンク色の体液が彼女の赤く腫れた性器から漏れ出てシーツを汚した。
一瞬彼女の下腹の辺りがぽっと赤紫色に色付き、呪いをかけた張本人の体液でもって、ミーシャの胎内に吸い込まれるように消えた。
まるでその役目を果たし得たとでもいうように。
次いで白く濁った精が雫となって膣口から垂れてきた。
リュカは揃えた指先でそれをまた優しく押し込んだ。
なぜそんなことをしたくなったのか、彼自身にも分からなかった。
「…ぁあ、あっ……」
その呆けたミーシャの表情にはもう何も映っていなかった。
顔を寄せ、リュカがそんな彼女に口付けと呪いの言葉を落とす。
「……愛してる」
生まれて初めてリュカはその言葉を無意識に口に出していた。
ミーシャ。 もう何も心配しなくていい。
生涯覚めない夢をお前はこれからも見続けるのだから。
[完]