🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第11章 囁く計画
「米倉――――ありがとう、これからもよろしく頼むよ」
ボスは柔らかくそう言うと俺を見る。
「そんな顔をするなよ戸次、ノイズが酷いのか?今は力を使ってないと思うんだが?」
だとしたら…このノイズは――――…無意識?
「な、わけないでしょ?微量ですが力が漏れてます」
「ハハハ――――ごめん、ごめん」
ボスの力は――――多分だが“魅了”だ…。
声に何かしらの力を込めて相手を魅了し動かす。
洗脳の一種だろうか?ボスの声を聞くと誰しもがボスを好きになり尽くしたいと思ってしまう。
この人のためならば――――…何でもしてあげたい…と、勝手に錯覚させるのだ。
だが――――俺には効かない。
俺はその魅了する言葉にノイズが混ざるのだ。
ただ不快な言葉に聞こえる。
「――――お役に立てて光栄です」
米倉は深々と頭を下げると部屋から出ていった。