もう推しとは言えない *番外編更新中
第21章 番外編 最後の○○
「はい…。」
「そんな寂しそうな顔しないでください。…車、出してきますね。」
「ありがとうございます。」
送ってくれる…のは嬉しいけれど、澤畠先生に何度もキスされた唇は…しっとりと濡れていて、まだ、澤畠先生を求めてる…。
先生とのキスは…優しくて、甘くて、夢中になってしまった。
先生も…私のこと、好きなのかな…と思わせるような感じ。
…そうだったら、良いのに。
「あれ…由香里?まだ帰ってなかったんだ…澤畠先生待ち?」
「あ…うん。真帆は…」
って、聞くまでもないか。
「…良いなぁ、真帆は…九嶋先生と両想いだもんね。」
「え?まぁ…そ、そうだけど…澤畠先生と、何かあったの…?」
何か、というか…。
嫌だったんじゃない…嬉しかったし、もっと、と望んでしまっていた。
でも…こういうのも、今日だけだから…切なくなる。
やっぱり…多分、雰囲気に流されてる部分って澤畠先生にはあると思うし…私がそうさせてる、から。
「…由香里、その紙袋、澤畠先生から?もしかして。」
「あ、うん…。早いけど、バレンタインのお返し…って。」
「そうなんだ。ちょっと見せて。」