もう推しとは言えない *番外編更新中
第21章 番外編 最後の○○
「ふっ…すみません。でも、いつかは…ね。」
あんなにキス、たくさんしてくれたのに…。
結局、澤畠先生は…そうやってサラッと私を突き放す。
期待しちゃダメって分かってても、あんな風にキスされたりとかしたら、しちゃうんだよ…。分かってる?先生…。
「澤畠先生が…私と同じ歳くらいだったら良かったのに、」
「ふ…それは無理がありますなぁ…。気持ちは分からなくもないですが。
…泣かないでください、椎名さん…。」
「すみませっ…」
勝手に涙が出てきて…溢れてしまう。
澤畠先生は…それを拭ってくれたけれど、止まらなくて…。
少し困ったように…眉を下げた澤畠先生は、またゆっくり私に近付く…。
そっと目を閉じれば、優しいキスが降ってきた。
この時間にしては珍しく、私達しかいない…。
だから多分、外だけど…キスしてくれたんだろう。
「澤畠先生…」
「最後…本当に、これで最後にしますから…」
「最後になんて…しなくていいです…」
そんな私の声を、先生はどう捉えたのか…澤畠先生は、私の唇に自身の唇を重ねて…。
離れるのかと思ったら、そうじゃなかった…。
「んぅっ…」