もう推しとは言えない *番外編更新中
第21章 番外編 最後の○○
「へぇ…差し支えなければ、何になりたいかとか聞いても?」
「全然良いですよ。学校で担任に聞けばすぐ分かりますし…。私は、美容師の…専門学校です。」
「そうなんですね。なら…そこの本屋でバイトするより、美容師として働いてた方が…遭遇率は高そうですけどね、なんて。」
「…私が美容師になったら、先生、お客さんとして来てください。」
その時は…あと何年後なんだろう?
もう、澤畠先生も60前後かな…。
「…連絡くれれば、髪切りたくなった時に行きますよ。教え子に髪切ってもらったこと、今までないですけど…椎名さんだったら、良いかもしれませんね。」
「はい…。まぁ、まだ先の話ですけど…いつか、そういう日が来るといいなぁって思います。」
その時も、澤畠先生のこと好きなのかな、私…他の人を好きになる自分が、想像できない。
でも、いつかはちゃんと…すっぱり諦めて、次の恋に進まなきゃいけない。
「そうですねぇ。…きっと、来ますよ。そのときに、お互い…何を思うかは分かりませんが。
椎名さんが結婚の報告とかしてくれたら、感動するかもしれませんね。」
「…それ、今言っちゃうんですか…?」