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雨の降る夜は傍にいて…

第3章 9月の雨(September Rain)

 25 マスター⑪

「ほらぁ、見て、ツルツルなの…」
 わたしはそう囁きながら、マスターに対して両脚をM字開脚し、そして右手の指先をアソコに添える。

「う、うん、ほ、本当だ…ツルツルだ…」
 そうマスターは呟き、視線をわたしのアソコに凝視してくる。

 子宮が、手術痕が、ズキズキと疼き、昂ぶってきていた…

「あっ、んん…」
 そしてマスターは顔を近づけ、舌先を伸ばして舐めてきたのである。

「あん、はあぁん、んふぅん…」

 大腸ガンの恐怖心からわたしは約10ヶ月間男を絶っていたし、自慰行為等も忘れていたから、本当にマスターの舌の感触は久しぶりであった。
 そしてガンの恐怖心からの解放のせいもあり、その彼の舌遣いに堪らなく快感を感じてしまう。

「あっ、うっ、いいっ、ま、マスター、感じる、ああ、久しぶりに……あぁ…」
 わたしはそんなマスターの舌の感触に、舌技に、喘ぎ、身悶えし、そして、瞬く間に絶頂感を迎えてしまったのである。
 彼の舌先がクリトリスを軽く弄った瞬間であったのだ。

「あっ、いやっ、うん、だ、ダメっ、いっ、イクぅ、イッちゃうぅ…」
 全身を震わせ、10ヶ月間振りに絶頂感を迎えたのであった。

「あぁぁぁ………」

 ピチャ、ピチャ、ピチャ、ピチャ…

 だが、わたしが絶頂を迎えようともマスターの舌は、唇は、舐めるのを止めようとはしてこないのだ。

 ピチャ、ピチャ、ピチャ、ピチャ…

 ピチャ、ピチャ、ピチャ、ピチャ…

「あっ………っく、あぁぁぁ…」
 更にクリトリスを刺激してきて、今度は指先を一本膣内に挿入れてくる。
 
「あん、はっ、ふぅぅん…」
 わたしは喘ぎ、身悶えをする。
 かなりの舌技、指技、テクニシャンであった。

 やはり、わたしの見立ては間違ってはいなかった…

 久しぶりのセックスの、リハビリには最適な男であったのだ。

「あ、あん、いい、ま、マスター、いい…」
 わたしは続けて絶頂をする。

「あっ、っくうぅっ…」
 しかし、まだ、マスターの舌先、唇、指先は止まらない。

「は、あ、ん、マスター…」
 わたしは喘ぎで言葉にならない、だが、目で
 今度は挿入れて…
 と、訴える。

「あっ、ごめん、ごめん、あまりにも舐めてて気持ちよくってさぁ…」

 ようやく唇を離して、にこやかにそう云ってくる…






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