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雨の降る夜は傍にいて…

第4章 台風12号MUIFA(ムイファ)

 35 好みのフェラチオ

「あっ、ゆ、ゆり…」
 わたしは彼のモノをしゃぶり始めながら見つめ
 してあげる…
 そう目で語った。

「お、ゆ、ゆり…」
 その想いは浩司に伝わった様であった。
 彼はわたしの名前を呟き、そしてしゃぶらせながらゆっくりと仰向けになっていった。

 ジュルッ、シュボ、シュバ…

 ジュボ、シュバ、ジュボ、シュバ…
 浩司はしゃぶられるのも大好きであった。
 過去に付き合い始めた当初、わたしはこのおしゃぶり、つまりフェラチオが下手であった。
 そして彼好みのフェラチオのやり方をじっくりとレクチャーされたのである。
 そのフェラチオのやり方が今現在のわたしのフェラチオの基本的なベースとなっており、そのお陰なのか今まで寝た男達からは皆にフェラチオが上手だと云われているのだ。

 ジュボ、シュバ、ジュボ、シュバ…

「う、うう、ゆり、気持ちいいや…」

 ジュボ、シュバ、ジュボ、シュバ…

 ジュボ、シュバ、ジュボ、シュバ…

 それはそうよ、あれだけアナタに仕込まれたのだから…
 そんな想いを込めながら、しゃぶっていく。

 ジュボ、シュバ、ジュボ、シュバ…

 ジュボ、シュバ、ジュボ、シュバ…

 ゆっくりと舌先を亀頭に絡めつけながら、唇をすぼめてカリといわれる部分を唇で擦り上げ、そして陰茎と呼ばれる肉棒を軽く握り上下動していく。
 もう片方の指先で玉袋をサワサワと撫で回す。
 
 これが、浩司に教わったフェラチオである…

「おう、いい、気持ちいいよぉ…」

 ジュボ、シュバ、ジュボ、シュバ…

 ジュボ、シュバ、ジュボ、シュバ…

 浩司は快感に喘いでいた。

 ああ、浩司ぃ、やっぱり…

 やっぱり、わたしは…

 アナタを愛している…

 今夜抱かれて、その想いが9年間の空白を経て、そして瞬く間の一瞬の内にその空白の時間が埋まり、蘇り、こうして心とカラダが歓喜をし、喜悦をし、愉悦をして、愛情を再認識し、激しい絶頂感を迎えてしまったのである。
 
 ああ、浩司…

 もう離れたくない…

 離れられない…

 離れない…

 もうわたしはバスケットの指導者でもなく、教師でもない、ただの女なのだ。
 もうあの時みたく我慢をする必要はもう無いのだ。

 不倫…

 構わない…

 もう離れられないから…

 構わない…
 





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