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雨の降る夜は傍にいて…

第5章 秋冷え…

 21 激しい動き

「ゆり、お前を愛してるんだ…」

 ああ…

「お前しかいないんだ…」

 ああ…

 その囁きに心が蕩けてしまう。

「本気なんだ…」

 ああ、本気…

 その本気という言葉はスポーツバーのスタッフの麻里さんから訊いていて、それはわかっていたし、信じてはいたのだ。

 本気でわたしを愛してくれているのは知っていたし、信じていたし、わかっているつもりでもあったのである。

 だが…

 だが、奥様と娘を認識してしまったのである…

 そして、会話までをもしてしまったのだ…
 はっきりと脳裏にその姿を、声を、存在感を刻んでしまったのである。

 それを今日の今夜に、消せる筈がないのだ…

「ああ、こ、浩司ぃ…」

「ゆ、ゆり…」
 わたしは既に前戯などいらない位に濡らしていた。

 わたしは欲情しているのか…

 奥様と娘の存在感を、不倫という罪悪感を吹き飛ばしてくれる位に抱いて、愛して欲しいとは思ってはいるが、これほどに濡らしているとは思いもしなかったのだ。

「あっ、んんっ…」
 彼は、いきなり挿入れてきた。
 本当にすんなりと挿入ったのである。
 そして挿入れると同時に激しく突いて、動かしてきたのだ。

「ああっ、あっ、あっ、あっ、あっ…」

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…
 激しくベッドが軋む。

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ…」

「はっ、ふっ、はっ、はっ、はっ…」

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

「あっ、んっ、ああ、め、めちゃくちゃに…感じさせてぇっ…」
 わたしは喘ぎながら叫んだ。

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ…」

「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ…」

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 浩司の動き、突き上げは本当に激しかった。
 子宮の奥の壁に怒張の先が絶妙な強さで当たってきていて、堪らない快感を生んできていたのだ。
 子宮がジンジンと疼き、痺れ、堪らない快感が絶頂感を呼び寄せてくる。

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ…」

「はっ、ふっ、はっ、はっ、はっ…」

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 彼に喘ぎながらしがみ付いていく。

「ああっ、イヤっ、ダメっ、イッちゃうっ…」
 わたしは歓喜の声を上げてしまう。
 その激しい突きからの快感に頭の中が真っ白になっていく。

「ああっ、っくうぅぅ…」


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