雨の降る夜は傍にいて…
第2章 春雷
61 スッキリとした顔
「あら、さすがねぇ、すごくたくさん出ているわよ…」
「あっ…」
そのわたしの言葉に啓ちゃんは照れくさそうに反応する。
あら、かわいいわ…
「でも、スッキリしたんでしょう」
わたしはすかさず訊いた。
「うん…」
すると素直に頷いてきたのだ。
そしてわたしは啓ちゃんの顔を見る。
すると本当に、カラダ的なモノだけではなく、今まで彼の心の中にあった全てのモヤモヤが射精と共に吐き出せたような、スッキリとした顔に変わっていたのである。
「これで啓ちゃんは吹っ切れた筈よ…」
わたしは思わずそう呟いた。
「えっ…」
「これで、これからの、明日からの啓ちゃんは劇的に変わる筈よ…」
わたしには確信があった、そしてその確信の想いが、啓ちゃんに強く、そう言い切ったのである。
「えっ、吹っ切れた…劇的に変わる…って」
啓ちゃんはわたしの言っている意味がよくわからないようであった。
それはもちろん啓ちゃん自身にはわかる筈がないのだ。
これは、昼間、野球部監督の加藤先生と話していた時にわたしが気付き、想い返し、確信した事であるのだから…
『なんか啓介も、今イチ吹っ切れてない部分があるらしくてさ…』
『吹っ切れる…』
『うん、それは昔のただしにもあったんだが、ある日を境に急に吹っ切れたっていうかさ…』
『…………』
『ま、啓介も、その内に兄貴みたいに吹っ切れるとは思うんだがねぇ…』
ふと昼間の加藤先生との会話が蘇ってくる。
吹っ切れる…
それは青春の…
性春のエネルギーの爆発、解消、発散の意味なのだ…
わたしもそうだったから…
あの水曜日の夜を経て、確実にわたしと、ただしも、プレイスタイル、キレが変わったのだ…
多分、啓介、啓ちゃんもそうなのだ…
そして、それは、わたしにしかわからない、秘密なのであるから…
「あら、さすがねぇ、すごくたくさん出ているわよ…」
「あっ…」
そのわたしの言葉に啓ちゃんは照れくさそうに反応する。
あら、かわいいわ…
「でも、スッキリしたんでしょう」
わたしはすかさず訊いた。
「うん…」
すると素直に頷いてきたのだ。
そしてわたしは啓ちゃんの顔を見る。
すると本当に、カラダ的なモノだけではなく、今まで彼の心の中にあった全てのモヤモヤが射精と共に吐き出せたような、スッキリとした顔に変わっていたのである。
「これで啓ちゃんは吹っ切れた筈よ…」
わたしは思わずそう呟いた。
「えっ…」
「これで、これからの、明日からの啓ちゃんは劇的に変わる筈よ…」
わたしには確信があった、そしてその確信の想いが、啓ちゃんに強く、そう言い切ったのである。
「えっ、吹っ切れた…劇的に変わる…って」
啓ちゃんはわたしの言っている意味がよくわからないようであった。
それはもちろん啓ちゃん自身にはわかる筈がないのだ。
これは、昼間、野球部監督の加藤先生と話していた時にわたしが気付き、想い返し、確信した事であるのだから…
『なんか啓介も、今イチ吹っ切れてない部分があるらしくてさ…』
『吹っ切れる…』
『うん、それは昔のただしにもあったんだが、ある日を境に急に吹っ切れたっていうかさ…』
『…………』
『ま、啓介も、その内に兄貴みたいに吹っ切れるとは思うんだがねぇ…』
ふと昼間の加藤先生との会話が蘇ってくる。
吹っ切れる…
それは青春の…
性春のエネルギーの爆発、解消、発散の意味なのだ…
わたしもそうだったから…
あの水曜日の夜を経て、確実にわたしと、ただしも、プレイスタイル、キレが変わったのだ…
多分、啓介、啓ちゃんもそうなのだ…
そして、それは、わたしにしかわからない、秘密なのであるから…