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恋人は社長令嬢

第5章 我慢するのはお互い様

本日の最初の舞台は 梨々香が通う高校。

有名なデザイナーが作った制服で、8年連続”着てみたい制服No1”に選ばれた、私立SY学園。

お金持ちが通う、お嬢様学校として名高いだけではなく、市内では超進学高でもお馴染み。

梨々香は、この学校の2年生だ。


「松森。」

「はい?」

梨々香を呼んだのは、担任の水成先生。

教師歴4年の、一部の女子に、モテ気味の男性教諭だ。

「進路の話、ご両親にしたか?」

「はい。」

「どうだった?」

「見事にシャットアウト!」

「ハハハッ!」


他の教師は、金持ちの子供だということで、多少気を使ってくるのに、この水成という先生は、全くそう言う事がなかった。

だから一部の女子に、モテルというのも分かる。

「ご両親の話も、分かるけどな。で?どうするんだ?」

「もちろん諦めません。」

「松森はそう言うと思った。そこで、だ。」

「はい。」

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