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恋人は社長令嬢

第5章 我慢するのはお互い様

江田先生は、待っていましたとばかりに、腕組で迎えてくれた。

「ビシビシ、鍛えてやってください。」

「任せて下さい。」

これまた一部では、この二人は付き合っているという噂がある。

同じ年の同僚にしては、かなり仲がいいというのが、理由だ。


「私が教えるからには、絶対音大に入学させるからね。」

「はい。お願いします。」

頭を下げる梨々香。

「そうやっていると……」

「へ?」

「那々香にそっくりね~~~。」


その言い方ですと、うちの姉とは、あまり仲がよろしくなかったようですね……


梨々香の意識が飛んで行きそうになる前に、江田先生は素早くピアノの前に、陣取る。

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