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恋人は社長令嬢

第5章 我慢するのはお互い様

「音楽の教科書に出てくる、記号や音符、用語とかは全部頭に入っているわね。」

「はい。大体は……」

「大体じゃなくて、全部覚える事!」


ぜ、全部ですか?

梨々香は少しよろめく。


「それから……」

その時点で、梨々香の思考回路は停止する。

「松森さん?」

「は、はい。」

「気しない、気にしない。今から覚えればいいんだから。」

「はい…」

救いなのは、厳しい中にも、まだ笑顔があることだ。

「問題なのは実技ね。」

「はい。」

「明日から毎日、放課後ここで、練習をしましょう。」

「は…はい……」

「頑張りましょうね!!」


かなり張り切っている江田先生。

受験するのは、こっちなのに……

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