テキストサイズ

恋人は社長令嬢

第5章 我慢するのはお互い様

「もう!しっかりしないさいよ!」

瞬の背中を叩いて、那々香は励ました。

「あんたがそんなんだったら、彼女の夢も叶わないわよ!!」

「そんな~」

「情けない声を出さないの!!」

那々香を見ながら、鼻をすする瞬。

「いい男はね、仕事と恋愛、両立できるものよ!」

「両立…?」

「負けちゃダメ!立ち向かわなきゃ!!」

「松森……」

瞬は、突然起き上った。

「そうだな!そういう事を、乗り越えてこそ、運命の相手だ!!」

なぜか、元気になった瞬を見て、至は那々香に耳打ちした。

「おい。適当な事、言いやがって。何に、立ち向かえって言うんだよ。」

那々香はムフッと笑った。

「その他、諸々?」

至は那々香の後ろに、黒いシッポが、生えてるように見えた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ