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恋人は社長令嬢

第7章 金より地位より欲しいモノ

「ん?」

「わざわざ、大学卒業する意味あるの?」

「そうだよ。結婚するのに、大卒はいらないよ。」

カチンとくる梨々香。

「あるよ。私、夢あるし。」

「ああ、ピアノの先生になるってヤツ?」

「違う!オーボエ奏者!」

力が入る梨々香。

「それって、何でなりたいの?」

「は?」

「結局はさ、生活費稼ぐ為なんでしょ?必要ないじゃん。旦那さんが、稼いできてくれるんだもん。」



“オーボエ奏者なんて、食っていけるわけないだろう“


父親の言葉が、頭を駆け巡る。

「何で、みんな一緒の事しか、言わないの?」

「えっ?」

「ごめん。私、帰る。」

梨々香は、一人、仲間の元を離れた。

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