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恋人は社長令嬢

第8章 異性の友達ってヤツ

「松森君、今日は予定ある?」

部長が、定時の一時間前に聞いてきた。

「いえ、特には……」

「ホント?助かったよ~。明日の会議の資料、まだ作り終わらなくてね。松森君なら、パパッとできるでしょ?」

「えっ…」

「頼んだよ。あっ、一人じゃなんなら、他の子も呼んでいいから。」

「ぶ、部長!?」

手を伸ばした瞬間には、もう部長は、遠くになっていた。

「松森君。」

「はい…」

「パパッとね!」

部長はわざわざ、振り向いて、指まで鳴らしている。


もう!

今日は早く帰って、のんびりしようと思ってたのに……

ちらっと見れば、かなりの紙が山積みになっている。

これ、一人でやれって?

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