テキストサイズ

溺れるくらいに愛されたい

第1章 居酒屋で

「そろそろ、別なお店、行こうか。」

大和さんが、ふとそう言った。

時計を見ると、飲み始めてから2時間が経っていた。

私も花織も、うんうんと頷く。

そしてお会計をしようとすると、大和さんがカードで払ってくれた。

「ありがとうございます。」

お礼を言うと、大和さんは嬉しそうに微笑んでいた。

「さあ、行こうか。」

四人で立ち上がると、大和さんは花織に近づいて行った。

「じゃあ、和馬。柚ちゃんを宜しく。」

「ええ?」

「俺は、花織ちゃんと2軒目行くから。」

大和さんは、花織の背中を押して、行ってしまった。

花織も満更でもないみたい。


「俺らも行く?」

和馬さんは、私に尋ねる。

「……いえ。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ