👿サディステック👼エンジェル
第8章 バレた!?
「私のスマホも調子悪くて――――よかったら一緒に携帯会社に行こうか?」
「え!?先生が――――?なんで…ですか?」
いつもなら笑って聞き流すところなのに…
昨日の今日で――――獲物を狙うような目付きの女に警戒してしまう。
「――――携帯ないと…不便でしょ?修理するにしろ…一緒にいってあげるよ?」
――――一緒に…いってあげる?…見事な上から目世話に…逆に清々しくて笑えてくる。
「いや――――…別に大丈夫ですよ先生」
「そうなの?連絡が取れないってクラスの女子がぼやいてたよ?」
だからって…あんたとは連絡とらなくても問題ないだろ?
「転校してきたばっかりで――――地理的に難しいでしょ?遠慮しなくていいから!」
そう言うと、先生は駆け足で職員室に向かい――――…自分の鞄を取って俺の元へと満面の笑みでやってきた。
「――――先生は…放課後の業務とか無いんですか?」
「大丈夫!皆優しくて~!クラスの件は辻山先生がいつも助けてくれるんだぁ~!もう、頭が上がらないよぉ~」
――――この…女…
高校の教師が生徒と一緒に帰れる訳がないことは誰でもわかる…
放課後からが教師の本領発揮のところがあるからだ――――…部活やテストの問題作り…
教師は色々とやることがあるのだ!担任ともなれば…やることは山のようにあるはずだ……
なのに…この女は――――…“辻山先生が助けてくれるんだぁ~”で…終わらせやがった。