👿サディステック👼エンジェル
第9章 残酷愛
結局――――…姉の言い分は通らず…
矢先の家族は帰って行った。
俺は、内藤先生の手術経過のため残ることにした。
しかし――――さっきの会話はなんだったんだ?
それに…
寝ている矢先に濃厚な口づけをした…あの“姉”は――――なんだ?
俺は、いまだに手術が終わらない内藤先生を待ちながら…矢先の家族に思いを巡らせる。
すると、手術中のランプが消えた。
「明日香――――!」
俺の他に手術の終わるのを待っていた――――内藤先生の家族が立ちあがり…娘の名前を呟いた。
手術中のランプが消えて数分後…
手術室の扉が開き――――…頭を包帯でぐるぐる巻かれた人が、移動ベッドに寝かされた状態で運ばれてきた。
「明日香?明日香?――――あすか…明日香…」
内藤先生の母親だろうか?
先生の名前を連呼し…一緒に移動しながら――――廊下を進んでいった。