大人の俺と子どもの私
第2章 新学期
「はーい!完成でーす!」
クロスを取ってもらってカットが終わった。
「おぉー!!いいじゃん!!」
ずっと後ろで見守ってた俺とぐっち。
イメージ通りの感じの仕上がりでつい拍手をしてしまった。
そんな俺たちを見て照れてる紗南。
「うん、すごく可愛いじゃん!」
切りたての髪を指でとかしながら紗南に言うと、
「変な感じするよ」
って言いながらも顔からは笑みがこぼれてる。
「お前ボブの方が似合うよ」
「うんうん!そうでしょそうでしょ!
俺の言った通りじゃん!!」
この前は紗南に怒ってたぐっちが、褒めてくれて俺まで嬉しくなる。
でも、、一個だけ言いたい。
「でもさーぐっちー?
お前じゃなくて紗南って呼んで!」
お前呼びは許せなかった。
だってお前なんて高圧的な呼び方、嫌でしょ?
可愛い名前があるんだもん。
名前で呼んでほしい。
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