
大人の俺と子どもの私
第2章 新学期
「ねぇ?
ちゃんと紗南って名前があるんだから、お前なんて呼ばれ方したら悲しいじゃんね?」
紗南の方を見て言うと同じく思ってたのか、小さく首を縦に振ってる。
そんな紗南と俺の顔を交互に見て、
「…ごめん。。
紗南、似合ってるよ。」
紗南の顔を見て言ってくれた。
呼ばれたら呼ばれたでどう反応したらいいのか困ってる紗南。
だから、
「ハハッ、嬉しいな、紗南。」
そう言ってあげると、コクンッと頷いてぐっちの方を見た。
「…かわいい?」
身長差がありすぎる俺たちの顔を、
おもっきし見上げて確認してくる紗南の顔が愛らしくて、
2人で顔を見合わせた後、
「すっごく可愛いよ。」
声を合わせて返すと、出会った今までで一番の笑顔をした。
