I‘m yours forever
第4章 美月は何も知らなかった 前編
「....................いや待てよ。なら余計に子供欲しいって思わない?彼のその、“どっちでもいい”って本当に彼の本心なの?」
好き好きオーラを出していた三原先生のハートの目が、キュピーンという擬態語が似合いそうな程、強烈な光りを宿す。
無論、好き好きオーラはすっかり霧散していた。何という切り替えの早さだ。
「そうですよね。私もその辺り、どうなのかなって思ってました。」
「ん?どういう事?」
「実はその話が持ち上がったのって、新居購入の時だったんです。マンションにするか、一軒家にするかってなった時に、それぞれ利点はあると思うんですけど、子供の有無で大きく左右されると思うので...。」
「そうね。それで日比谷教頭が、どっちでもいいって言ったってわけ?」
「いえ、正しくは、黎一さんが最初、私に「子供が欲しいか?」って聞いてきて、私が「どっちでもいいけど、今は考えてない」って言った後...なんですよね」
「............それさ、アンタに気を遣ってない?本心じゃないよね?」
「やっぱ...そうなんですかね?その後、私に合わせなくていいんですよって言ったんですけど、「いや、俺もそう思ったんだ。」の一点張りで...。」
「うわぁ...変に意固地になってない?本当はめっちゃ欲しいんじゃないの?」
「やっぱ...そう思います?😥でもその時の彼の表情、本当に何とも思ってないですっていう感じで...。ポーカーフェイスが上手いんでしょうか?」
「うん、彼上手いよ。あんまり表情崩さないもん。内心全く別の事考えている可能性あるね。時間出来たら話し合った方が良い。」
「....ちゃんと私に話してくれるのかな😓....?」
「え、何?どういう事?」