I‘m yours forever
第5章 美月は何も知らなかった 後編
「何、落ち込んでんだ〜?落ち込む事はねえだろ?」
「...その...考えてみれば、その後も私、彼の嫉妬心を煽るような事してたみたいで、彼への配慮に欠けてたのかなって(´・ω・`)」
「配慮?(笑)アイツの独占欲に一々配慮してたら、何も言えなくなるだろうが(笑)あんま、気にすんな🤣」
「無遠慮だなって思われませんかね?
大丈夫でしょうか?😅」
「大丈夫だって👌アイツも美月ちゃんから変な気遣い受けても嬉しくねえだろうし。そのままの美月ちゃんでいいんだよ。」
そう西條は断言されて私は安堵の溜息を漏らした。
「でもアレだな...正直、美月ちゃんの天然ダブルパンチくらって勝手にダメージ負ったアイツは見てみたかったぜ。面白えからな🤣」
そう言うと西條は再び豪快に笑い出した。
笑いのツボは全く共感出来ないが、予想すら不可能だった黎一さんの胸の内を、高精度な読心術で読み取ったかのように、詳細に解説してくれるので、有り難かった。
ふと1週間前の黎一さんとの会話を思い出す。
三原先生を送り届けた後の、自宅での会話だ。結局、私の質問には答えてくれず、頭を下げられて上手く煙に巻かれてしまったアノ話だ。
西條さんなら.......もしかして、分かるのではないだろうか?
いや...夫婦間の事だ。それならば黎一さんを問い質して聞くべきでは?
いやいや、それが出来ないから、今こうして西條さんに頼もうとしているんじゃない。
様々な感情達が登場してくる。
まるで擬人化された感情のキャラクター達が主人公を幸せにすべく奮闘する、ディズ○ーの「インサイド・ヘッ○」のような脳内だ。
楽しそうだと思ったのかもしれないが、実際非常に疲れる。
色々と考えた末、心苦しいが千歳一遇の機会を逃すわけにはいかないという結論に至った私は、意を決して、西條さんに長々と全てを語っていったのだった。