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老人ホーム

第3章 面接

次の日、10時にデイサービスへ面接に行った。面接を対応してくれたのは、まだ若い30そこそこの、その施設を運営する会社の専務だ。社長の息子らしい。

施設の広場では、女性職員2人が利用者さん15名くらいと、体操とレクリエーションをしていた。

専務の説明では、日中の利用者は15~20名程度、ショートステイといって泊まることも2、3日なら受け入れているとのことだ。

専務は、

「見ての通り、職員は殆どが女性だ!私も人手が足りないときは、介護員としての仕事もしているが、何しろ男がいなくて肩身が狭い!是非あなたには、ここで一緒に働いて欲しい!」

と言われた。 続けて専務は、

「まあ、慣れるまでは大変かもしれないが、慣れれば遣り甲斐も出てくるし、男ならではの楽しみもあるしね!」

と言った。僕は、

「男ならでは……ですか?」

と聞くと、専務は、

「そう!うちでは、入浴介助は、濡れたり汗でビショビショになるので、女性には、決まったTシャツとショートパンツを支給してるんだ!上下白のね!それが、透けて見えちゃうんだよね!胸の形やパンツの柄まで……。そんな目的で白にしてる訳じゃないけどね!白の方が清潔感あるし。でも女性の職員にはよく言われるよ!専務の目的はこれでしょ!良いわね、専務は、楽しみがあって!ってね。君も見たいだろ!今は、入浴の時間じゃないから見学出来なくて残念だけどね!」

と笑いながら言った。まー、面接の緊張を和らげる目的でジョークを言ってるのかもしれないが、もし見学できてたら、二つ返事でここに決めていたかもしれない!

「良い返事を待ってるよ!」

と専務に言われ、面接を終えた。

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