無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

ドキドキ　が止まらない…


奏真さんは　起き上がると
私を抱きしめた。

「…　明花ちゃん…」

愛しむ様に　髪を撫でて　名前を呼んでくれる。

嬉しい…　　幸せ…

返事をするように　奏真さんの胸に　擦りつく。

私達は　暫く　抱きしめ合った。


外では　セミが　盛んに　鳴いてる。
車から　一歩出たら　酷暑…
ここだけ　別世界の様だった。


それから2人で　車を　降りた。

『あっつ！』

２人の声が　重なって　
顔を見合せて笑った。


奏真さんの実家　は　風通しが良くて　涼しい。

旅の疲れを　癒やしているところに

お昼休憩で　お義父さんが帰って来た。
診療所は今日も　ここの地域医療を支えている
らしい。

「お義父さん、お義母さん　
この度は　娘を預けてすみません。　」

私は深々と頭を下げ　両親に　謝罪する。

「そんな、　大丈夫だよ！
普段　何も　手伝えないからね。　
子育ては大変だろう…？　羽根休めしておいで？」

お義父さんの言葉に　感動する。

やっぱり　佳真先生　好き…　！！！　

私は心の中で　2度めの　浮気をする　（笑）


それから　散々　悩み抜いた　手土産を渡す。

お義母さんには　最近　流行っているお店の　
焼き菓子を…。
お義父さんには　遠慮がちに地ビール2本と　
おつまみになるような　お肴にした。

お義母さんもお義父さんも　すごく喜んでくれた
ので　達成感を味わう。

「明ちゃんがくれるものなら　何でも　嬉しいよ。」

お義父さんの優しい言葉に　
私は　癒やされまくっていた。


「おじいちゃんは　ママが好きなの？」

娘は　自然に湧いたらしい疑問を　口にした。

「おじいちゃんは　ママもパパも　大好きだよ？　
もちろん暖菜ちゃんもね！」

暖菜は　お義父さんの言葉に　喜んだ。


こういう所！　誰に対しても　温かい
慈愛に満ちている所…　大好きです　!!!

私は　心の中で　佳真先生に　告白する（笑）


「ママもおじいちゃんが　好きだよね？」

娘にふられて

「もちろん！　好き！！！」　

好きが溢れて…　
つい　告白してしまった。

横目に　奏真さんの引き攣った顔を確認して
ヤバっ…！と慌てる。

「相変わらずねぇ！　明ちゃん！」

お義母さんに笑われて　恥ずかしくなった。