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主治医との結婚生活

第16章 旅行の幕開け

大澤家で お昼を いただき、

奏真さんの実家から 歩いて
おばあちゃんの お墓参りをした後

私達2人は温泉旅行へと出発した。

奏真さんが 運転を 代わってくれて、
私は 助手席から 気ままに 田舎の風景を
楽しんだ。

車で20分…

県屈指の温泉街に到着した。


「うわぁ~♡ 湯けむり もくもく〜♡
お土産屋さんいっぱい〜♡」
私は子供のように 大はしゃぎした。


旅館に着くと 
玄関には 着物を着た女将さんが 正座をして
迎えてくれた。

格式高い旅館の雰囲気に 私は慌てた。

あわあわ 震える中、 持っていた荷物は 
引き取られ 浴衣の柄選びが始まる。

8種類の柄の中から
私はクリーム地に桜の柄がついたものを手に取る。

「これ… どうでしょうか?」

奏真さんに確認してみる。

「うん。 素敵だと 思うよ !」

微笑まれると 照れてしまう。

何だか さっきっから  私、おかしいな…(笑)

私は 奏真さんから 慌てて顔を背けた。


それから仲居さんに部屋を案内してもらう。 


案内された部屋は  離れ !!!

仲居さんにご挨拶をして別れを告げ
部屋を見渡す。

和洋室のお部屋 に ツインベッドが2つ…。
そして 露天風呂付き… !!!
露天風呂からは 湖と 雄大な山々が見える …

くら…っ

素晴らしすぎる部屋 に目眩を覚える。

「奏真さん… あの…っ 豪華過ぎませんか…?」

「ふふっ。 凄い所だね。 僕も驚いてる。
父親の知り合いの方の経営で 少し安くしてもらってるし、父親からも資金援助が出てるから安心して?」

安心して…  良いのだろうか… ?

私の困惑をよそに

奏真さんが ぎゅっと 後ろから 抱きしめる。

「2日間… 2人きりだよ… 明花…」

私の髪に 顔を埋めて奏真さんが 話してくる。



ドキドキと
急速に 鼓動が 高まる。



待って! 早くない?!

汗… そう!

汗が… 匂いが 気になる ! し、

ベタつきも… !


「と…、 とりあえず 奏真さん…
お風呂に… 入りません…?」

私は 自分の衛生状態を心配しつつ、 
奏真さんに提案する。


不意に うなじに 柔らかく 生温かい感触を
感じて ゾクッ と震える。

「え…っ? あっ…!」


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