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孤高の帝王は純粋無垢な少女を愛し、どこまでも優しく穢す

第5章 唇

=Reika=

二人がかりで31種類のアイスを半分近く食べると、おじさまは慌てて体が冷えるといけないと言って、私のベッドから毛布を持ち出してきて私をくるんだ。


アイスでお腹も心も満ち足りて、ぬくぬくと温まりながらソファの上で寝転んでテレビを見て、私はうとうとしはじめた。

けれども、おじさまが抱き上げてベッドに運んでくれると、反対に目が覚めてなかなか寝付けなくなった。


きーんと張り詰めた頭の隅でいつもちらついている思いを、ベッドに座って私を見下ろすおじさまに、そっと打ち明けてみた。

「私はスミレちゃんにとって、邪魔なんじゃないかな…」

「そんなわけないじゃないか」

雅紀おじさまは私の隣に横たわり包み込むように抱きしめ、背中をさすってくれた。

ここにいていいんだ、と語り掛ける手のひらの温度が私を包む。

「余計な心配はいらない。もう寝なさい」


おじさまは私の目に涙が滲んでいるのに気付き、頬やおでこに柔らかな接吻をくれた。

雅紀おじさまの手のひらはとても熱く、指先は長くしなやかで優しく、唇はふわふわと柔らかい。



やるせない気持ちをおじさまの唇がかき消してくれるような気がして、おじさまを見つめてそっと唇を突き出してみた。

おじさまがの唇が、優しく近づき、触れる。

ぬるぬるした優しい小さな生き物のようなおじさまの下唇があまりにも愛おしく、そのまま口に含み、舌で撫でるようにしながらそっと吸ってみた。

おじさまはじっとして、私がしたいようにさせてくれた。

吸っていると、体中が温かい何かで満たされ、力が抜け、目の奥で深い眠りが私を誘った。


おじさまの柔らかな一部を口に含んだまま、私はゆったりと眠りに落ちていくことができた。

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